「福祉のしごと」の記事で少し書きましたが、介護職員初任者研修について内容も含めここでもう少し書きたいと思います。
介護職員初任者研修について
介護職員初任者研修はよく「初任者研修」と略して呼ぶので、以下初任者研修と記載します。
福祉系、特に介護の求人にも必須資格として初任者研修が記載されている場合もあるので目にしたことがある方・興味を持っている方もいると思います。また、すでに受講することは決めているけど少しでも内容や雰囲気を知っておきたいと考えている方もいるかと思います。そこで、初任者研修とはどのようなものなのか受講経験者として覚えていることを書こうと思います。
座学と実技
初任者研修はその名の通り研修です。一定の時間の研修を受けて最後の試験に合格すると修了証がもらえます。施設などでは初任者研修を受けていなくても働けますが、ホームヘルパーとして訪問介護をするには初任者研修の修了以上が必要になります。
授業は座学だけでなく実技もあります。
座学では制度の事から身体的な特徴や介護にあたっての注意点などのことまで学びました。
実技ではベッドメイクの仕方や食事介助の方法、口腔ケアなどさまざまな実技をクラスメイトと行いました。
私は以前に重度訪問介護従業者養成研修を受け実際に介護現場に出ていたため実際の現場を思い浮かべながら受けることができました。ただ、重度訪問の研修とは受講時間がかなり違うため初めて学ぶことも多くあり座学も実技も細かく学ぶことができました。
費用と期間
受講費用は運営会社ごとに違いがありました。キャンペーンがある場合もあり、その場合だともう少し低くなります。私が受講したのは数年前ですが、6万円程度だったと思います。
期間は1か月から数か月です。週2日土日コースや週4日平日コースなどコースによって期間が異なってきますし、運営会社によって開催期間も異なるのですぐに決めてしまわずに比較してみるといいと思います。
期間も受講料も運営会社によって異なるのでいくつか調べてみることをお勧めします。
クラス
私が受講したクラスは定員15名くらいだったと思います。男女の割合は、男性は私を含め2名で他は女性でした。その時その時で男女比は異なり男性がもっと多い場合もあると担当の先生は言っていました。
たまに、いくつかの授業を他の校舎からきてこちらの校舎で一緒に受けていた人もいました。何らかの理由で授業を欠席し、その振替だと思います。
研修を受けてみての感想
この研修を受ける前に重度訪問という資格を取得し障がい者の利用者に対してヘルパーとして働いていました。そのため初任者研修を受講してみてより深く学ぶことができたように思います。また、実際の現場を想定しながら受講できたのでかなり充実した内容に感じました。
仕事では自分で練習することが難しい介助があります。例えばベッドからの移乗に関してだと、自分の足の位置や手の置き方・力の入れ具合など細かいところが大事になりますが、実際の介助の場面では練習というのはありません。ですが研修なら何度でも練習することができますし、周りに人もいるので一人では気付けないことも指摘してくれることもあります。そのため実技の時間はとても貴重だと実感しました。また、交代で利用者の役割を演じるので利用者の感覚も実感しました。研修の段階でいろいろと試しておけば、それだけ自分のできることが増えるので、これから受講する方はなるべく多くの練習を積むことをお勧めします。
すでに働いている方は自分の苦手分野を認識しておくとそこを重点的に練習するということができるので、自分の介助方法を見直しておくといいと思います。
今現在現場に出ていてやはり基本的なことが大事だと日々身に染みています。
印象的だったのは、時間に厳しかったことです。
開始時間間際になると時計を見つめて丁度になると出席の確認をとっていました。ここまで厳密にする必要があるのかという人もいるかもしれませんが、実際に現場の事を考えると当然のことだと思います。
というのも、訪問介護はご自宅へ行かなければならず、ヘルパーが時間どおりに行かなければ利用者の生活に影響がでる場合もあります。
例えば、通勤で電車やバスを使っている場合など、1分家を出るのが遅れるといつもの電車・バスに乗れず次の電車・バスまで10分待たないといけないという状況になる可能性があります。つまり1分家を出るのが遅れたから利用者の家に着くのが1分遅くなるというわけでなく、そのために利用者の生活のリズムが崩れてしまうことになりかねません。
到着時間を守るというのはヘルパーにとっては単なる社会人としてのマナーというだけでなく厳守しなければいけないことなので、それがこうした研修でも大事にされているのではないかと思います。
最後に
研修は座学も実技も基礎的なことではありますが、それだけ大事なことでもあるので初めから丁寧にそしてしっかりと受けておいた方が実際の現場で役立ちます。特に実技で学ぶ内容は細かな部分を意識しながら行う必要がありそれは実際に体を使って行わないと身に付かないので時間の許す限り行った方がいいと思います。