電話を受ける

仕事全般

以前、若い人の中には電話が苦手な人がいるという話題を目にしました。おそらく若い人だけではないのではないかと思います。私は40代ですが、仕事の電話は私も得意ではありません。苦手ではあるのですが、電話を受けたりかけたりする機会は今までの仕事でもなにかとありました。私は店舗勤務が多かったのでその時の事を紹介します。これをやったから苦手意識がなくなるというわけではないと思いますが、何も考えないよりは少しは対処しやすくなるのではないかと思います。

電話を受ける前にできること

私が電話を受けるためにやっておいたことは、知りたい事をあらかじめ決めておくということでした。

店舗勤務の際、電話を受ける機会は主に、

在庫・仕入れ確認など本部からの連絡
入荷・在庫の問い合わせ・クレームなどお客様からの電話

こんなところだったと思います。
電話の相手は自社関係者かお客様に分けられます。自社関係者はあまり気を遣うことはありませんでした。普段顔を合わせることもあったので、どちらかというと安心して話ができる感覚でした。万が一わからないことがあっても再度電話しても大丈夫と思っていたので気は使いませんでした。

ですが、電話の相手がお客様となると何度も電話するというわけにはいかず、できる限り一度の電話のやり取りで用件を把握する必要があるので緊張していました。

緊張からか聞き逃しがあったこともあり、何とか改善したいと思うようなりました。

対策として思い付いたのが、お客様から電話を受けるとき用の簡単なメモ紙を自分で作るということでした。

作りはいたってシンプルで「入電日時」「名前」「連絡先」「用件」といった欄を手書きで書いただけものでした。

「用件」には、入荷確認や返品、返金などメインとなる用件とどういった経緯での電話だったのかを書くようにしていました。経緯は具体的には「いつ・どこで・なにがあった」といった基本的なところです。

手書きで作ったものだったのでたいしたものではありませんではしたが、あらかじめ知りたい事を決めておくことで、以前より落ち着いて電話を受けることができるようになりました。

電話で何を話していいかわからないと思っている方は、まず、何を聞く必要があるのかを自分で把握するところから始めてみるといいと思います。

会話中は

メモ紙はシンプルで気になるところを書けばいいだけのものにしたので、その分話に集中でき注意深く耳を傾けることができます。

話を聞くコツですが、私の場合、無理に型にはめず相手の話の流れに任せていました。

話の大事な要素はいわゆる「いつ・どこで・何が・どうした」ですが、聞き出さないといけないと思うと緊張しますしぎこちなくなってしまいます。

もし電話の相手が何から話そうか迷っていそうなら、もちろんこちらからいつ・どこでと一つ一つ順番通り尋ねる方が親切で分かりやすくていいかもしれません。
ですが、相手は言いたいことがあって電話をしてきているので、基本的には相手の話の流れに沿った方が自然な会話になると思います。

ただ、その時に気を付けることがあります。それは例えば会話の中に「この前買ったんだけど」の「この前」などのあいまいな表現が出てきた時です。

「この前」だけだと正確な日時が把握できないので具体的に「いつ」なのかを尋ねる必要があります。

これを質問するタイミングは、私の場合は途中で遮って質問するよりも相手が言い終わってから、「この前とは具体的な日時はいつになりますか」と質問していました。
また、言い方はニュアンスにも気を付けました。それまでの話は把握できましたがこの部分だけもう少し詳しくといったニュアンスで尋ねていました。

こうすることによって、こちらが単に情報を得るためということではなく、話し手の言いたい事を理解するために質問しているということを伝えたかったからです。

話を聞く際は、タイミングやニュアンスなど細かなは配慮が必要になる場合もありますが、基本的には順番通りでなく相手の話の流れに沿いながらでも大丈夫だと思います。

電話を切る前に

一通り話を聞いて、相手の言いたい事や希望することが把握できたら、最後は復唱して確認をしました。

これはこちらがこのように理解していますというのを相手に知らせるためです。万が一間違っていればこの時点でもう一度話を聞き取り修正もできるので、さらっとでも確認はした方がいいと思います。

さらに大事なのが連絡先と名前の確認です。

自社内や取引先であれば調べることもできますし、従業員に聞けば誰かしら知っている人は出てくると思います。

ですが、店舗に来店される一般のお客様だとそれができません。

電話を受け用件を把握したのはいいけれど、折り返しの電話ができないという事態になってしまいます。そのため連絡先は、聞いた後必ず「復唱します」と言ってゆっくり丁寧にはっきりと発音することを意識していました。

電話を受けるに当たって

電話を受けるにあたって特に心掛けていたのは電話を切る時のの丁寧さでした。

電話は顔が見えないため表情が分かりません。これも自社の人間であればそこまで気を使う必要はないかと思いますが、お客様などそれまでに面識のない人とのやり取りは丁寧さは必要だと思います。

問い合わせの電話を受け用件を聞き連絡先等確認し終わったあと、電話を切る最後の最後には「失礼いたします」と言っていましたが、そこも意識して丁寧に言うことを心掛けていました。

電話の受け答えは結構印象に残るように思います。特に切り際は最後なので印象深くなると思います。

ここで気を抜いてしまうと、電話の相手に不快感を残してしまうかもしれません。
また、それまでのやり取りも大丈夫だったのかという不安を抱かせてしまうことにもなりかねません。
電話の相手は何かしらの理由があって電話をしているので、安心してもらうためにも最後まで丁寧に行うことをおすすめします。

最後に

電話に関してはその用件も大事ですが、電話を受けたとき、そして切る時の対応の仕方も大事だと思っています。用件はその場ですぐ解決できるとも限らないですが、電話の対応自体を丁寧に行うことはすぐにできます。

苦手でも下手でも、丁寧に対応することを心掛けていれば、あまり上手くなくてもいいのではないかと個人的には思っています。


ちょっとは役に立つかも。
  • 知りたい事をあらかじめ決めておく
  • 相手の話の流れに任せても良い
  • 電話を切る前に復唱して要点を確認
  • 最後はより丁寧に
  • 用件はすぐに解決できるとは限らないが、対応を丁寧に行うことはすぐできる